
盛土規制法ってなに?初めて不動産を買う方へわかりやすく解説
盛土規制法はなぜできたの?
この法律が生まれたきっかけは、令和3年に静岡県熱海市で起きた大規模な土石流災害です。盛土(人工的に土を盛り上げること)が崩れ、多くの命や家を奪いました。こうした悲しい事故を繰り返さないため、令和5年5月から新しい「盛土規制法」が全国でスタートしました。
目的はシンプルで、「盛土や造成工事による災害を防ぎ、命と財産を守ること」。これにより、土地の安全がより厳しくチェックされるようになりました。
一般の人が関わるのはどんなとき?
普段の生活で「盛土規制法」を意識する機会は少ないかもしれません。でも、家を買うときには関係してきます。
重要事項説明では、その土地が「盛土規制区域」に入っているかどうかを必ずチェックします。ほとんどの都道府県で全域が規制区域になっているので、多くの場合は説明を受けると思ってください。
「区域に入っているから危ない」というわけではなく、あくまで安全のための監督体制が整えられているということです。実際、住宅を建てるだけであれば届出や許可は不要なケースも多いので、不必要に心配する必要はありません。
気をつけるべきポイント
盛土規制法で大切なのは「安心して暮らせる土地なのか」をきちんと知ることです。
-
・もし土地の造成や盛土工事を行うなら、許可や届出が必要になる場合があります。
-
・特定盛土等規制区域では、より厳しい基準があり、リスク説明も重要になります。
-
・不動産を買う際は、宅地造成規制や土砂災害警戒区域など、他の災害リスクとあわせて確認しておくと安心です。
規制区域に指定されている土地は「危ない土地」ではなく、「安全管理が強化されている土地」と捉えるとわかりやすいと思います。
